[不登校]進んでる!と分かり、次のステップをつくる方法

函館のずれることなく気持ちを聴く専門サロン

【聴き手サロンあいりす】のブログにご訪問いただきありがとうございます。




なんにもできてないなぁ
と自分を責めてしまうことや

がんばってはいるけど
どうにも状況に変化がないと感じる

そんな事は、ないでしょうか。




今回は

こんな思いから
抜け出す手助けになりそうな

原因はいっさい問わず
解決のみにフォーカスするアプローチ
(ソリューション フォーカスト アプローチ)
について紹介してみようと思います。





まずは
自分の現在地を把握することから

1から10の目盛で
自分がどのへんかな〜っていうのを
考えていきますよ。


これは
スケーリングクエスチョン
とよばれる技法で

全く出来てない状態を1
理想的な状態を10としたら
あなたは今
どこらへんにいそうですか?

とたずねます。




そうそう、これを強調しなくては‼️

とっても大切なこと、それは…

目盛ならどのへんかな?
と考える前に
必ずやってほしいのが

上手くいったことはもちろん
上手くはいかなかったけど
実際にやってみた、ということや

行動までいたってないけどやろうとした気持ちに目を向ける


ということなんです。






たぶん事例をひくとわかりやすいかも


たとえば…

(守秘義務のため、以下は実際にあった類似ケースを複数組み合わせた事例です)

長期欠席/不登校 の相談で
継続してお母さんと
お話しているというケースで
セッションとセッションの間に
以下のような出来事がありました。


 お子さんが登校したいと希望
 学級側の受け入れ準備がととのい
 いよいよその日になり
 その子は学校に向かいました。

 ところが校門が見えたとき
 急にこわくなり
 気分がわるくなってしまったので
 お家に帰ってきました。



次のセッションで
相談室にみえたお母さんは
最初にこのエピソードを
お話されました。

言葉はなくとも落胆が伝わります…





このような時、

お母さんの心に余裕がある場合に限り
(それ以外は気持ちをうけとめます)

私はこんな風に
フィードバックするのです。

 そうなんですね。
 お子さんは朝自分から起きて、
 時間割もそろえて、
 制服にも袖を通して、
 車で送ってもらうんじゃなく、
 自分の足で
 校門の所まで歩いていった。
 すごいがんばったんですね!




なぜなら以前お子さんは、

朝は起こしても起きない
勉強はまったくせず
*ゲームと動画に夢中の日々
*補足しますと、これは激減した心のエネルギーを、それ以上減らさないために起こる自己防衛です。このステージのあと次第に元気が戻ってくるパターンがほとんどです
元気に見えるし
楽しい話はできるのに
学校の話になると不機嫌になる

という状態だったから。




それがいま、

朝に自分で起きてきて
間に合うように準備して

かつては
タブーでしかなかった学校という話題にも
少しずつ向き合おうとしている。






こうして
時間をさかのぼり
書いたものを見れば一目瞭然
すごい変化!
と思いますでしょう?

ところが

お母さんの目から見ると
毎日顔を合わせているからこそ
変化をとらえにくくなってしまうんです。





聴き手による
こうしたフィードバックによって

 そうでした…前は朝は起きないし
 やるとすれば好きなことだけ。
 学校の話なんてしようものなら
 顔が真っ青になって…。
 それを考えれば、今は…
 本当にがんばってるんですね。

というように
大きな変化が起こってると気づき
涙ぐむ方も少なくありません。

(このような時は、この変化を生んだのはお母さんの望ましいかかわりです、ありがとうございます、と重ねてお伝えしています)





お母さんの視点が
"すでに出来ていること"
に向きはじめると

登校が上手くいかなかったという見方が

校門まで行くことができた
という見方に変わっていきます。




この視点の転換はとても重要で、

来室したばかりで
深い落胆のなかにあるお母さんに
いきなり
スケーリングクエスチョンを行えば
語られる目盛は
とても低くなることでしょう。



でももし、

落胆した感情をしっかりと受けとめられ
フィードバックというサポートで
"すでに出来ていること"
が実はたくさんあると気づいたならば

先ほどより上昇した数値になることは
誰の目にも明らかです。





この事例から
"すでに出来ていること"
をさがす手順をふむことがいかに大切か
伝わっていたら幸いです。







さて

現在地がわかると
次のステップを見つけるのって
わりと簡単なんです。


方法はね、

「あと1つだけ目盛を上げた時の姿って
どんな感じかな?」

って考えます。




上のケースであれば、

「じゃあ、あと1目盛り分は『校門の見えるところまで行って帰ってくる』というのを今週の本人が決めた曜日におこなう

という感じになるかもしれません。

(長期欠席の相談では、すぐに目盛を上げず1週間ほど継続してもらう事が多いです)



ちなみに
実際のセッションでは「 」部分を
お母さんと一緒に考え

ご家庭で実践していただき

次にお会いした時に報告をもらい
必要に応じて修正したり
また目盛アップなどについても
検討していきます。
(このようにできるのが継続セッションの良いところですね)

緊張や不安なくできるようになったら
目盛を1つずつ上げるのがポイントです。








いかがでしたでしょう?

今回の方法をまとめますと…

進んでる!とわかり、次のステップをみつける〈3つのステップ〉は

①すでに出来ていることをさがす
②現在地を目盛でいう
③1つ上の目盛との差から次のステップの
 具体的アクションをみつける

〈留意点〉
①では、こんなのできてて当然という前提をいったん外して、

上手くいったことはもちろん
上手くはいかなかったけど
実際にやってみた、ということや

行動までいたってないけどやろうとした気持ちに目を向けることが大切

となります。








ちっとも進んでないんじゃないか
と不安に感じたとき

この目盛の話を思い出してみてください。

ちりも積もれば山となると言われるように

1つ1つのステップはわずかでも

それを続けていくならば

ふと振り向くと
こんなにのぼってきたんだなぁと思う日に

あなたは必ず出会うことができますよ。

〈傾聴と心理カウンセリング〉心のサロンあいりす-函館

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